エレベーターのリニューアルについて
Q. 大手メーカーで進む油圧式エレベーターの廃止についてどう思いますか?
A. 油圧式エレベーターの新設は減少していますが、荷物用や自動車用としての需要があり、2021年時点で約7万台が稼働しています。新規設置も一部で行われているため、完全には廃止されないと考えています。大手メーカーが油圧式リニューアルを行わない理由としては、在庫の減少や新製品の普及促進が挙げられます。
Q. リニューアル後、エレベーターの部品はどれくらい使えますか?
A. 部品の交換は避けられませんが、大規模な改修工事を行わずとも、25年から30年間の利用が可能です。
Q. 流用部品の使用には問題がありますか?
A. 流用する部品は主にかご、レール、扉などの耐久部品で、これらは建物同様に約60年の耐用年数があります。大手メーカーによるロープ式リニューアル工事でも再利用されている事例が多くあります。物件ごとに技術者が調査を行い、流用部分を判断しているため、問題ありません。
Q. 既存不適格の問題は解消できますか?
A. 制御リニューアル工事で油圧式から油圧式に変更する場合、既存不適格は解消できません。最新の建築基準法に適合させるためには、撤去入替工事が必要です。ただし、一部の既存不適格については、有償で解消可能な場合もあります。
Q. 供給停止部品のみを交換して延命措置はできますか?
A. 対象部品を製造メーカーから購入できれば延命措置は可能ですが、供給停止が発表された時点で製造メーカーに十分な在庫がないことが多いです。特定のお客様のために部品を取り置くことはできず、対象部品を交換しても、その後の故障時には長期停止のリスクが常に生じます。
保守メンテナンスについて
Q. なぜ、メンテナンスコストを節約できるのですか?
A. 自社製エレベーターの開発や製造、宣伝にかかるコストを保守料金に上乗せすることが多いメーカー系の保守とは異なり、私たちのサービスではこれらの追加コストが発生しないため、メンテナンスコストを抑えることができます。
Q. メーカー系保守会社との部品供給や技術の差はありますか?
A. かつては部品の供給がメーカーから滞ることや、部品が届くまでに時間がかかることが問題でしたが、平成14年に公正取引委員会から独占禁止法違反の指摘を受けたことで、これらの問題は解決されました。現在では、長年の経験とメーカー系保守会社から受け入れた技術者によって、同等のサービスを提供しています。
Q. メーカー系と独立系の違いは何ですか?
A. メーカー系の保守会社は、自社製エレベーターだけの保守を行っていますが、私たち独立系の保守会社では、ほとんどのメーカーのエレベーターのメンテナンスを行うことができます。
Q. 点検内容について、変わる部分はありますか?
A. エレベーターは年に一度、法律で定められた定期検査を受ける必要があります。点検会社はこの定期検査に基づいて点検内容を決めているため、特に変わることはありません。